「11月は材料費率が悪かった。12月は良かった。1月も良い」
仕入れベースで見ていると、年末年始にこうしたパターンがよく出ます。実態と一致しているでしょうか。
この記事では、12月前後の材料費率が歪む理由を解説します。
結論:12月の「良し悪し」は仕入れタイミングで変わる
よくある流れ
1. 11月:繁忙期に備え大量仕入れ → 仕入れベース率↑
2. 12月:施術増、追加仕入れ少 → 仕入れベース率↓
3. 1月:正月明け、仕入れほぼなし → 仕入れベース率↓↓
12月の売上は年間最高なのに、材料費率だけが「改善したように見える」。1月は売上が落ちても率は「良い」。
経営判断の材料として使えない数字です。
使った分で見るとどう変わるか
12月に施術が増えれば、使った材料も増えます。使用ベースの材料費率は、売上とおおむね連動します。
- 売上350万、使用ベース材料費52万 → 率14.9%
- 11月の大量仕入れは、在庫としてバランスシート(棚)側に載る
率のブレが、仕入れタイミングではなく施術原価の問題として見えてきます。
RELIVEの店舗では、年末の数字振り返りで「仕入れ月と使用月を混同しない」ルールを明文化しています。
オーナーが確認すべきこと
使用ベースの材料費(12月)
施術で実際に消費した材料はいくらか。売上に対して適正か。
在庫高の推移
11月仕入れ分が、12月末・1月末にどれだけ残っているか。
スタイリスト別使用量
繁忙期は特に、使用量のムラが出やすい。教育・ルールの見直し材料になります。
現場でよく聞く声
「仕入れを抑えれば材料費率は改善する」
一時的には数字が良く見えるだけです。在庫が増え、キャッシュだけが減る。1〜2ヶ月後に使用量は変わらないまま、また仕入れが必要になります。
「うちは感覚で分かっている」
感覚は経験則として大切です。ただ、スタッフが増え、メニューが増えると感覚だけでは限界が来ます。数字は、感覚を検証する道具です。
「記録なんて現場が回らない」
最初から全品目は無理です。カラー剤だけ、閉店前5分だけ。小さく始めれば、現場も回ります。
RELIVEの直営店での学び
RELIVEでは複数の直営店を運営しています。以前はLINEや口頭で発注管理を行い、使用量はほとんど記録していませんでした。空箱は捨てるだけ。材料費率は仕入れ額を当てはめていた時期もあります。
改善のきっかけは、「使った分」を別の数字として見始めたことでした。仕入れと使用のズレが可視化されると、発注量・教育・メニュー価格の判断が一気に具体化しました。
今日からできる3つのアクション
- カラー剤の使用を1日1回でも記録する(本数で可)
- 月次で「仕入れ額」と「使用ベース材料費」を並べて見る
- 11〜12月の大量仕入れ月は、率の良し悪しを鵜呑みにしない
まとめ
12月の材料費率が「良い/悪い」は、仕入れベースでは判断できません。繁忙期こそ、使った分で見る習慣を。
数字が実態を映せば、経営もテキトーではなくなります。
こうした課題を解決するために、私たちは美容室向け在庫管理アプリ「ストッカ」を開発しています。