「材料費率をちゃんと見たい」
その第一歩は、Excelの関数でも、高いシステムでもありません。使った分を記録することです。
この記事では、使用量から材料費率を見始める方法を解説します。
結論:記録 → 集計 → 率、の順番
いきなり完璧な材料費率を目指さないでください。
1. 記録:施術で使った材料
2. 集計:月間の使用コスト(本数×単価、またはグラム×単価)
3. 率:使用コスト ÷ 技術売上 × 100
この3ステップが回れば、経営に使える数字になります。
何から記録するか
優先度の高い品目
- カラー剤(本数またはグラム)
- 2液(オキシ)
- 縮毛・パーマセット(使用セット数)
- 使用量の多いトリートメント
記録方法の例
- アプリで「使用」をタップ
- 閉店前にその日の分をメモ
- 空箱を一時置き場に集め、本数を数える(暫定策)
RELIVEでは、まずカラー剤5色から記録を始め、慣れたら品目を広げました。最初から全部は現場が回りません。
仕入れ額との使い分け
| 指標 | 用途 |
|---|---|
| 使用量ベース材料費 | 材料費率・メニュー原価 |
| 仕入れ額 | 資金繰り・在庫補充 |
| 棚卸し差異 | 記録漏れ・廃棄の検知 |
3つを混ぜないことが大切です。
よくある質問
Q. グラムまで計測しないとダメ?
A. 最初は本数でも可。精度は後から上げられます。
Q. スタッフが協力しない
A. ルールとタイミングを決め、オーナーが先にやる。全員分は後から。
現場でよく聞く声
「仕入れを抑えれば材料費率は改善する」
一時的には数字が良く見えるだけです。在庫が増え、キャッシュだけが減る。1〜2ヶ月後に使用量は変わらないまま、また仕入れが必要になります。
「うちは感覚で分かっている」
感覚は経験則として大切です。ただ、スタッフが増え、メニューが増えると感覚だけでは限界が来ます。数字は、感覚を検証する道具です。
「記録なんて現場が回らない」
最初から全品目は無理です。カラー剤だけ、閉店前5分だけ。小さく始めれば、現場も回ります。
RELIVEの直営店での学び
RELIVEでは複数の直営店を運営しています。以前はLINEや口頭で発注管理を行い、使用量はほとんど記録していませんでした。空箱は捨てるだけ。材料費率は仕入れ額を当てはめていた時期もあります。
改善のきっかけは、「使った分」を別の数字として見始めたことでした。仕入れと使用のズレが可視化されると、発注量・教育・メニュー価格の判断が一気に具体化しました。
今日からできる3つのアクション
- カラー剤の使用を1日1回でも記録する(本数で可)
- 月次で「仕入れ額」と「使用ベース材料費」を並べて見る
- 11〜12月の大量仕入れ月は、率の良し悪しを鵜呑みにしない
まとめ
材料費率を見るなら、使用量から。仕入れ÷売上は、美容室では足りません。
今日から1品目、1記録タイミングを決めてください。
こうした課題を解決するために、私たちは美容室向け在庫管理アプリ「ストッカ」を開発しています。